「勉強なんてしたって何の役にも立たない」
そう思うのは、先生たちが”学校の勉強は生活の中で役に立つ”というところを教えていないからです。たぶん自分たちもわからないのでしょう。
もう「学校は教科を勉強をするところ」と考えるのをやめてみてはどうでしょうか。
大人になったいまだから思う”学校でやっておきたかった本当の勉強”というのがあります。それに気がつけば勉強への取り組み方が変わるかもしれません。
学校とは、勉強のやり方を学ぶところ
仕事で部下や後輩ができて自分が教える立場になってわかったことです。何人もの人に教えていると、教えたことをすぐに覚えられる人と、そうでない人がでてきます。
違いは頭が良い、悪いじゃないです。前者と後者の違は何かというと
- すぐに覚えられる人は、自分の勉強のやり方を知っている
- そうでない人は、教えられた通りに記憶しようとする
この”自分の勉強のやり方”をいろいろ試せる場所が学校です。大学受験を経験した人は特にこの能力に長けていたように思います。
効率的に問題を解けるようにならないと受験日当日までに間に合いません。厳しい条件下で勉強し続けた人には、問題の解き方だけではなく覚え方も、その人なりの方法論ができあがっていたのではないでしょうか。
後者の人は勉強自体がつまらなかったか、勉強で自分を追い込むような環境に身を置いたことがなかったのでしょう。
当時は「コイツ勉強のやり方知ってんな~」くらいの感想でしたが、ここに着目をして学生時代を過ごしていればもっと効率よく仕事に活かせていたのではないかと、ちと後悔です。
おもしろいに変えるちょっとしたコツとは?
なぜ勉強がつまらないかというと、興味がないからです。勉強する教科に対して興味がもてるようになれば、何倍も効率が上がります。
勉強のやり方を身につけることができなかった人は、この方向から攻めた方が断然早いです。
勉強がどう活かされているかを知る
遊びや仕事の中で学校で習ったことが活きてくる場面は結構あったりします。
数学の公式が宇宙開発の中でどう使われているのか、栄養学がスポーツの中でどれだけ重要なのか、一見すると関係ないと思われるところでも密接なかかわりを持っている場合もあります。
それを発見すると意外に興味を持てたりします。
歴史はゲームの設定資料集
たとえばゲームと歴史を結びつけるのはよくあります。
自分も昔にやったPC版の初代三国志から興味を持ったクチです。ゲームから入って、横山三国志(まんが)、三国志演義、三国志正史を読みました。そして魏書、蜀書、呉書から三国志を解説する本を読んだりと世界を広げていきました。
これだけ読んでからゲームに戻ると「ああ、そろそろあれが始まる年代か」なんて想像したり、埋もれている人材を探しまくったり、ゲームの遊び方も変わってきます。
横山三国志は蜀書がベースで、蒼天航路は魏書がベースというのはよく言われます。漫画家になるなら、漫画を描く技術だけではダメで、他の何かの専門的な知識があるかないかで大きく違います。
たとえば萌えをきっかけにして「艦これ」から近代戦争に興味を持っても、腐女子が「戦国BASARA」から戦国時代に異様に詳しくなってもいいじゃないですか。
ああ、一時期テレビでも言われていた歴女ってこういうことなのね。
料理は科学
料理を科学的に考えることは、昔からよく言われています。素人でも想像つきやすいのがデザートづくりです。
三食の食事としての料理は適当に作っても何となくおいしいもの、食べられるものができます。でもデザートは、まるで科学の実験のように分量や順番を守らないと得体のしれないものができあがる可能性があります。
調味料を入れる順番がなぜ”さ・し・す・せ・そ”なのか、科学的根拠があるのか、なんてところから興味を持ってみてもOKです。
最近ではテレビで”科学で料理を美味しくする”なんてのが流行ってますよね。勉強の興味を持つキッカケとして悪くないと思いませんか?
先生は生徒が興味を持つように教えているか?
先生は、教えている教科の内容が実社会でどのようにつながっているのかという点において勉強不足なのではないかと思ってしまいます。
ツイートしたこれ。
「勉強になった」じゃ難しい。Twitterアカ持たせて1か月くらいフォロワー増やしたり趣味系でツイートさせればすぐわかる RT 【10代のネット利用を追う】 - INTERNET Watch http://t.co/m6kdAC4M18 @internet_watchさんから
— nao39miz (@nao39miz) 2015, 5月 7
先生たちはSNSを仕事としては「知らなきゃ」と考えてても、本当の意味では興味がないから「勉強になった」で終わりにしちゃうんだろうな。
この先生たちは、普段の授業でも教科書の内容を教えるだけで生徒に興味を持たせる努力ができていないのではないかと想像してしまいます。
考えるな、感じろ!
SNSという教科を勉強して、若者たちがツールを使っている本質まで理解できるのでしょうか。生徒たちの資料は、そのあたりもまとめていたようなので頑張って良いものを作ったと思います。
先生たちがSNSの本質を理解したければ、自分たちも使ってハマってみるのが一番です。そうでないと「こどもたちはこういうのが好きなんだ」と一歩引いた理解にとどまるような気がしてなりません。
じゃあ普段の授業でも生徒にすべてを体験させればいいのかというとそうではありません。無理ですし。そこで先人(先生)たちの知恵の結晶として、授業で如何に興味を持たせるか、技量が試されるのではないでしょうか。
”専門+α”じゃないと生き残れない
いまの時代、どこを見渡してもコラボで溢れています。同業種、異業種間をつなぎ合わせて新たな仕事を作り出しているんです。
だから専門外のことに興味を持たないで、自分が好きなこと、自分の専門だけを追っていると周りから取り残されてしまいます。
興味の無いことでも興味の持たせて勉強できるやり方を、学生時代に身につけておくと一生食いっぱぐれることはありません。