貧乏ゆすりって良くないイメージがありますよね。でも最近は健康的な効果があるという話しも聞くようになりました。
健康ゆすりって言うらしいです。
そんな中で「貧乏ゆすりが筋トレにならないか?」と考える人が表れても不思議ではありません。
激しい運動する必要も、それをする時間を確保する必要もないのに筋肉をつけることができるなら、とても良いように思います。
貧乏ゆすりは、知らず知らずのうちにやっている人が多いと思いますから三日坊主になりようがありませんしね!
でも…実際のところ、貧乏ゆすりで筋肉はつくのでしょうか?
貧乏ゆすりに筋肉つく効果はあるの?
激しい貧乏ゆすりする人いますよね。あれ、結構の運動量に見えませんか?
だから筋トレとしても成り立つのではないかと期待してしまうのもわかります。ま、楽して筋肉付くなら良いですよね。
さてさて、そんな淡い期待を裏切るようで申し訳ないですが、貧乏ゆすりでは負荷が弱すぎるので筋肉を増やすほどの運動量は期待できません。
もしこれが成り立つのであれば、毎日ご飯を食べるために使っているあごの筋肉はとてつもなくマッチョになっているのではないかと想像します。
が、貧乏ゆすりで筋肉痛になったという人もいるので全く筋肉がつかないのかというと、そうでもありません。
ケガや病気で動くことができずに足の筋肉が落ちてしまった人や日課で散歩するのが大変になってきたようなお年寄りが手軽にできる”健康維持”としては使えます。
つまり、まあ…これまであった筋力に戻すためとか、筋力が落ちすぎないようにするためのリハビリ的な意味合いと考えた方が良いですね。
一般的に貧乏ゆすりの効果として次のようなものがあると言われています。
1.肉体的な効果
- 軟骨の再生
- 脂肪率の低下
- ふくらはぎの筋肉運動
筋肉をつけるための運動としては、かなりこじんまりとした効果だと思いませんか?そう、貧乏ゆすりを運動として見た場合の負荷は非常に少ないのです。
ただし足首やふくらはぎを動かすことがポンプの役割を果たすことで血流を促す役には立っていて、次のような効果があると言われています。
2.体質的な効果
- 冷え性改善
- むくみ解消
- 免疫力向上
- 太りにくい体質になる
- 死亡リスク低下
- 高血圧予防
- エコノミークラス症候群の予防
どれも血の巡りが悪いことで起こると言われていますね。健康な人であれば、散歩やウォーキング、外出ができないなら屈伸運動などで同じような効果が得られるでしょう。
なんだか筋トレや筋肉をつけるというものからは、かなり消極的な感じがしますよね。
貧乏ゆすりをカロリー消費の面から見ると、その消費量は1時間やり続けて約40Kcalといわれています(ソース不明)。
なので、どちらかというと肉体的な変化を期待して貧乏ゆすりをするのではなく、次のような意味合いでやる方が良いのではないかと思うのです。
3.精神的効果
- ストレス解消
- 脳神経の活性化(集中力アップ)
- アイディアが浮かぶ
- 精神的な安定
イライラしたときや集中したいときには単純な動作を繰り返すと良いと聞いたことがあります。シンプルな図形を落書きしたり、ペン回しをするのも根本は一緒です。
これの欠点は手がふさがってしまうこととパソコン作業ではそもそもペンを持っていないことでしょうか。
多くの状況で作業しながらできるという点では、貧乏ゆすりの方が優れているとも言えますね!
貧乏ゆすりがストレッチになる!?
筋肉をつけるという意味ではあまり期待できそうにない貧乏ゆすりも、ストレッチと考えれば「あり」ではないでしょうか。
スポーツ選手がインターバルの時に貧乏ゆすりのような足を震わせる動作を目にすることもありますし。筋肉をほぐしたり、気持ちを切り替えるのに役立つのかもしれません。
なお、ふくらはぎの筋肉は歩いたり走ったりするだけならあまり使わない筋肉だそうです(← 聞きかじり)
試しに動作を大きく、ゆっくりと貧乏ゆすりをやってみてください。筋が延びているような感覚はありますか?もしあれば「やらないよりは良い」程度には効果があると言えます。
そこでストレッチとしての貧乏ゆすりのやり方を3つ、紹介しましょう。
1.ふくらはぎを上げるストレッチ
一般的な貧乏ゆすりです。
- 足裏全体をしっかり床につける
- つま先を床につけたまま、かかとをあげる
- かかとをおろす
これを繰り返します。コツとしては、かかとをしっかり上げて足首を真っ直ぐにすることです。貧乏ゆすりとしての気安さは失いますが、ストレッチとしてはできるだけかかとを上げた方が良いです。
こうすることでできるだけふくらはぎの筋肉を動かそうというのです。もちろん血流を促す効果も期待できます。
2.足先を上げるストレッチ
そこそこ足首に疲労感があるんです。実はふくらはぎ以上に使わない筋肉なんだろうなと思います。
- 足裏全体をしっかり床につける
- かかとを床につけたまま、足先をあげる
- 足先をおろす
これもできるだけ足先を高く上げた方がストレッチ効果があります。
リズムをとるような感じで左右の足を使うと何となく気分よく、調子が上がるような気がしてくるから不思議です。でも調子に乗って勢いよくやりすぎると音がうるさいからと周囲のイライラ感は増します。
3.膝を左右に揺らすストレッチ
え、これがストレッチ?と思うのですが、ももの内側と外側(?)を使っているようで、大きく揺らす方が効果的です。
- 両膝をつける
- 両膝を開く
どちらかというと、両膝をつけた状態を維持している方が内ももの筋肉を使っているような気はします。男性は座っているときに足を開いている人が多いので、この部位の筋肉が弱い人もいるのではないでしょうか。
個人的には一番筋力を使わずにできるので、ついやってしまいます。ストレッチとして効果があるのかは不明です。
この3つ目、無理矢理感があるのは薄々感じています。プレゼンでよくある「理由は3つある」みたくしてみたかっただけです。
貧乏ゆすりの注意点
貧乏ゆすりはマナーの観点からいうとあまり気持ちの良いものではありません。一般に貧乏ゆすりやそれをしている人に対してどんな印象を持つかというと…
- 落ち着きがない
- 神経質
- 短気
- 余裕がなさそう
- イライラしてる
どれも器が小さく、余裕がないように見られそうですね。隣でやっている人がいて、目に入るとこちらまでイライラして不愉快な気持ちになるという人もいることでしょう。
なので注意点としては、できれば人目に付かないところでやるようにしたいですね。
周りに迷惑をかけないという点からすれば、膝を左右に揺らす貧乏ゆすりが比較的良いのではないかと思います。振動が少なく、音が出ませんから。
そもそも貧乏ゆすりという時点で印象の良いも悪いも無いのですが…。
あと、気持ちよく(?)貧乏ゆすりをするには椅子に浅く座る方よやりやすいので、必然的に姿勢が悪くなりやすいです。腰が痛くなって、さらに貧乏ゆすりがはかどる悪循環にならないように気をつけましょう。
貧乏ゆすりの原因はそもそも何?
ところで、なぜ貧乏ゆすりをしてしまうのでしょうか?無意識にやっていることが多いでしょうから、原因なんて聞かれてもわかりませんよね。
じつは貧乏ゆすりすることで無意識にリズムを取ってストレスに対抗していんだそうです。なのでイライラしているときや思い通りにならないときに、ついやってしまうんですね。で、それによって心を落ち着かせる、イライラを発散させることができる、と。
ストレスを発散してリラックスすれば、集中できるしアイディアも浮かびやすい。でも実際は、医学的に貧乏ゆすりの原因はいまだ不明なようです。
もちろんストレスからくるものが多いのでしょうけど、それだけなのかな?と思っていました。そこで自分なりにも原因を考えてみました。
その結果は…手持ち無沙汰です。
歩きながら音楽を聴いたり、歩きスマホするのって「単に歩いているだけ」の手持ち無沙汰からですよね。ポジティブにいえば、有効活用とかマルチタスク?よう知らんけど。
歩いていれば足が動いています。でも手と口と耳と頭と…動いていないところはあります。場合によっては目ですらも。
それらの中で動かしていないところがあると、そこが「ヒマ」に感じてしまう。だから何かする。
デスクワークで仕事をしている場面を思い浮かべてみてください。手と足と目と耳と頭とたくさんあるパーツの中で使っていない部分があれば、そこがサボっていることになる。何かしないといけない。
どう頑張っても椅子に座ってパソコン使っているときに足でできる仕事はなさそうです。だから貧乏ゆすりをする、と。
口さみしくてお菓子をつまんでしまうのも、これの一環なのかも。
貧乏ゆすりをしないための対策は?
世間一般に貧乏ゆすりはマナーが悪く、嫌がられます。本人はイライラを解消(軽減)させるためにやっているかもしれませんが、代わりに周りの人がイライラしてきます。
そのため、貧乏ゆすりをしないですむなら止めたいと思っている人もいることでしょう。
無意識でやってしまうことであり、ストレスを感じるているとついやってしまうことのため、なかなか難しいとは思います。あれはだめ、これもだめ、と貧乏ゆすりを禁止するのは確かに難しい。
そこで代替を用意してみてはどうでしょうか。たとえばガムをかむ。やってみてください。口を動かしながら貧乏ゆすりをするのって、結構忙しくないですか?
ガム以外ではどうでしょうか。お菓子を食べたり、お茶やコーヒーなどを飲むのは…効果がありません。一瞬で終わってしまうからです。
ガムなら捨てるまで口に残り続けますから、貧乏ゆすり対策としても効果が続きます。
もしガムをかむなら歯科専用のキシリトール100%のものをおすすめします。糖分など余分なものが入っていませんし、キシリトールをとることで虫歯予防にもなります。
キシリトールはとりすぎるとお腹が痛くなるので、1度に何粒も食べるのではなく1粒を日に何回も食べるなど工夫すると良いですよ。
貧乏ゆすり 由来
貧乏暇なしという言葉がありますが、何かしていないと落ち着かない余裕の無さが貧乏くさく見えたりします。そんなところが貧乏ゆすりの語源なのかなと思っていました。
その由来はWikipediaによると諸説あるそうで、
- 貧乏人が寒さに震える様子から
- 高利貸しが貧乏人から取り立てる際に足をゆすることが多かったから。
- 江戸時代に足をゆすると貧乏神に取り付かれるといわれていたから。
- 貧乏人がせかせか動いているように、高貴な人からは見えるから。
- 貧乏人が緊張のあまり、足をゆすっていたから。
なんだそうです。江戸時代にできた言葉だそうで、意外に歴史がありますね。
その他にも、その昔、食糧難の頃の浮浪者たちが栄養失調から痛風にかかって手足が震えていたそうです。その手足を小刻みに動かす様子から貧乏ゆすりとなったという説もあります。
こうしてみると、いずれの場合も貧乏が関係あることには間違いないですね。
思い出してみれば、「貧乏神が来る(=貧乏になる)から止めなさい」と母に言われた記憶がありました。止めなくてはと思いつつ、すっかり貧乏神に好かれてしまったようですが(笑)
さいごに
筋肉をつける目的で貧乏ゆすりをするのは、あまり効果が無いようです。カロリー消費の面から見ても効率が良いとは思えません。血流を促す目的なら、まあ使えるのではないでしょうか。
NHKの「ためしてガッテン」で変形性股関節症に貧乏ゆすりが効果ありと放送されたという情報もあるようです。観ていないのでよくわかりませんが、「手術後のリハビリとしては有効」ということのようです。
やっぱり、運動としては過度な期待はできないみたいですね。それよりもストレスを和らげたり、集中力を高めるような精神的安定を求める方が良さそうです。
でも貧乏ゆすりをしている人は、あまり良い印象を持たれないので、無意識にやった貧乏ゆすりが元で百年の恋も冷める事があるかもしれません。
やるなら人目に付かないようにコッソリとやりましょうね。
そういえば、と思いついたのが「足の指を閉じたり開いたりする」です。見た目がわかりづらく、音も立ちません。どうでしょうか!
でも水虫と勘違いされそう…ダメですね(笑)