飛行機に乗って長時間座っていると、足がむくんでしまうことがあります。国内線ならまだしも、海外に行くとなると、十時間以上座ったままということも珍しくありません。
そんなことになったらせっかくの旅行も楽しめないので、できるだけむくみが出ないようにしたいですよね。そこで足のむくみが解消できる方法や快適グッズなどについて紹介します。
足のむくみを飛行機内で解消できる運動や姿勢は?
飛行機に慣れていない人にとっては、長時間のフライトは体の疲労や痛みに耐えるだけの苦しい時間かもしれませんね。長時間座っていると足がむくんできて、ひどくなると現地に着いたら靴が履けないというほど足がパンパンになることもあります。
これを回避するには、意識をしてトイレに立ったり座席で軽い運動をするなどして足のむくみや身体の疲労を軽減することも重要です。これはよく言われていることですよね。
その他に注意したいのが、座るときの姿勢です。例えば、すぐにシートを倒したがる人がいます。でも実は中途半端にシートを倒すと、腰とシートの間に隙間ができて逆に体に負担がかるんです。
後ろの座席に人がいて思いきりシートを深く倒せないのであれば、シートを倒さずに初期状態で深く腰かけた方が負担が少なく体も痛くなりにくいのです。
また、その場でできる軽い運動もしておくと良いでしょう。座席が通路側でなく頻繁にトイレに立つことを遠慮してしまうのであれば、座席で座ったままつま先立ちをしたり、上半身や首などを伸ばしたり回すストレッチ程度で十分です。
定期的にストレッチをするだけでも体の硬さ痛みを予防することができます。
飛行機は快適グッズで足のむくみに備える
足のむくみを予防するために先ほど書いたようなストレッチは有効ですが、その他に快適グッズを機内に持ち込んでおくのも良いでしょう。
快適グッズといっても特別なものが必要なわけではありません。すでに家にあるものです。
例えば硬い座席にずっと座っていると、どうしても太ももが圧迫されてしまって血流が悪くなります。これを予防するためにお尻の下にタオルを引く、たったこれだけで随分変わってくるのです。
また機内では靴を脱いでスリッパに履き替えるというのが意外に効果的です。最近ではコンパクトに折りたたみできるタイプのものが売られているので持ち運びにもかさばらず便利です。
さらに足に適度な圧力をかけられる加圧靴下というのがあります。CAさんの中にも使っている人がいるくらいなので、かなり効果が期待できます。ただし夏場だと足が蒸れてしまうことがあるので、足先が空いているものを使うと良いでしょう。
冬場や冷え性の人であれば、加圧靴下を履いておけば血流もよくなるので快適に過ごせます。旅行のときだけでなく、普段からも使えますね。
足のむくみ対策は自宅でやっておけることもある
足のむくみを予防する対策は出発前にできることもあります。
まずは水分補給です。血液中の水分量が低下すると、血流が悪くなったり血栓が生じやすくなるリスクが高まるからです。ある製薬会社の研究によれば、ミネラルウォーターよりもイオン飲料の方が効果が高いそうです。
できれば出発前だけでなくフライト中にも水分補給はこまめにしましょう。むくみができにくくなるというだけでなく、トイレが近くなるので機内を歩く口実にもなります。
その他には「温冷交代浴(シャワー)」という方法があります。これは暖かい良いシャワーと冷たいシャワーを交互に浴びるというものです。
やり方としては、 38℃以上の少し暑く感じる程度のお湯を3分ほど膝から下に当てた後、今度は20℃程度のぬるめの冷水を30秒程度当てます。これを5回ほど繰り返します。
これをすると血行がよくなって足元がポカポカしてきます。
さいごに
何もしないでも大丈夫と思う人がいるかもしれませんが、エコノミークラス症候群になる可能性もあります。かこの「エコノミークラス症候群」という言葉は、今では非常に多くの人々に認知されるようになってきました。
長距離移動の飛行機内などで、同じ姿勢を長い時間とり続けている場合に発症する症状で、正式には「静脈血栓塞栓症」と言います。また、この症状が現れるのは飛行機の搭乗中だけに限らないことから、最近では「旅行者血栓症」とも呼ばれます。
このエコノミークラス症候群は、ホテルに到着してシャワーを浴びる時になって初めて、自分の足のむくみを発見し、自分にこの症状が生じていたことに気が付く人もなかにはいます。
ぜひここで紹介したことを参考にして、少しでも脚のむくみを軽減できたら幸いです。