歳を重ねるごとに京都は魅力的な街に見えるようです。たとえば京都市が2015年に行った調査によると、京都への観光客の内訳は男女比は女性が6割以上、年齢別では50歳以上が6割以上という結果でした。
歴史もののドラマを見たり、美しい紅葉の映像を目にすることで京都への魅力を再認識するのでしょうかね。たとえば、その中でも見事な紅葉がテレビでもたびたび紹介される東福寺は人気があります。
そしてここへ訪れる観光客の年齢層は高めです。
でも年齢や病気のために足が痛い、関節が痛くなることもあるので、長い時間歩くのも大変になる人もいるでしょう。自分にも糖尿病で支えがないと歩くのが大変という知人がいます。こんなふうに、気持ちはあってもなかなか行動できない人もいるのです。
あなたのお母さんも京都へ紅葉を見に行きたいけど…なんて躊躇していませんか?そこで、できるだけ足に負担をかけずに東福寺の紅葉が楽しめる方法を紹介しましょう。
京都の紅葉を足が悪い母親と楽しむには?
紅葉シーズンは年間の中でも京都への観光客が特に多い季節です。時期をずらせば観光タクシーを手配することで徒歩での移動は格段に軽減できますが、紅葉の時期は渋滞のためにタクシーどころかバスでの移動も時間通りに移動することが難しいでしょう。
なので移動はどうしても電車と徒歩がメインになりまいます。足の悪い人にとっては、人並みの中を長時間歩くのは大変で、場合によっては観光を楽しむどころではなくなってしまいます。
そんなときのために、コンパクトな折りたたみ椅子を持ち歩くとちょっとした休憩をすることができて便利です。または旅行中だけ車椅子のレンタルを利用する手もあります。
金閣寺や北野天満宮などの有名な神社仏閣ではバリアフリー化も進んでいるので、高齢者や障がい者が積極的に観光を楽しんでいるという話を聞いてもいます。
紅葉で有名な東福寺もそんな観光スポットの1つです。いくつかのポイントを押さえておくとシーズン中でも行列を気にせず紅葉を楽しむこともできます。
東福寺駅から東福寺へ徒歩よりもおすすめな駅は?
東福寺へのアクセスは、バスやタクシーを使わずに電車で東福寺駅まで来て歩くのが一番とされています。シーズン中は観光客が多いために渋滞する場所も多く、車での移動は難しいという理由からです。
駅から東福寺までの距離は1kmほどで、普通の人が歩くとだいたい10分~20分くらいかかります。人並みの沿って歩くので迷わない反面、進むスピードがのろくなります。
足が悪い人にとってはゆっくりなのは嬉しいかもしれませんが、自分のペースで歩けないので逆に疲れてしまうかもしれません。
それを避けるためには、まず到着する時間を早めにすることをおすすめします。遅くとも開門の30分前を目標に。
いろいろ調べる中で「たいへん混雑します」といったことを何度も目にしたと思います。実際は、身動き取れないほどの混雑ではありません。駅改札付近、入り口付近、通天橋への入場券売り場での行列がそれぞれあります。
そこで裏技というほどではありませんが、最寄り駅の東福寺駅ではなく1駅先の鳥羽街道駅で下車すると駅の混雑を避けることができます。東福寺までの距離は同じくらいですし、徒歩なのは変わりありませんが、混雑具合を比べるとこちらの方が楽です。
お寺までの道も人込みを避けられるのでゆっくりと自分のペースで歩けますし、疲れたら休憩することもできます。
東福寺は車椅子ならVIP待遇?
車椅子のレンタルということを書きましたが、事前に東福寺へ車椅子で観光に訪れる旨を連絡しておくといろいろと配慮してもらうことができます。もちろん忙しさなどによって限界はあるでしょうけど。
たとえば通常は通天橋への入場券を購入するために日下門から行列に並びますが、車椅子だと秋の特別拝観期間中は六波羅門が入口になります。行列を横目にスムーズに入れるので、ちょっと良い気分が味わえるかも?
もちろん車椅子でも通天橋から紅葉を堪能できます。人が多いときも警備の人が先導してくれますし、周りの方たちも(内心はわかりませんが)協力的です。
もし障がい者手帳を持っているなら、本人と付き添い1人が無料(通常は拝観料がいる)なのも見逃せません。手帳を持っている人なら、様々な場面で割引などの優遇を受けられることを知っているでしょう。東福寺でもそれがあります。
ただし事前の申請が必要です。
また東福寺を隅々まで見て周りたいと思っても、階段があったりして車椅子ではいけない場所があることも知っておきましょう。まあ全てを見て周れないからと言っても行く価値がなくなるわけではありません。
さいごに
足が悪い家族がいても東福寺での紅葉を堪能できることを知ってもらえたでしょうか?車椅子は東福寺でも1台用意されているので、日程が決まっているなら当日使用できるか問い合わせすることをおすすめします。
東福寺はとても広いので、歩いて見て周るのはつらいと感じるかもしれません。せっかく楽しむために行くのに歩きすぎて痛みが増しては元も子もないありません。無理しないですむ手段があるなら有効活用しましょう。
京都には、このように探せば足の悪い人でも観光できるようにとバリアフリーを考慮された神社仏閣が多数あります。