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桜のお花見の歴史と梅が関西で楽しまれている理由

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桜の開花と共に、お花見の宴会シーズンになっているのが最近の春の醍醐味ですが、それにはルーツがあるのをご存知でしたか?わいわい盛り上がるお花見の宴会が定着していった流れや、開花によって当時はどんな事が行われていたのかを紹介します。

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桜のお花見にも歴史あり

桜の木は山の神様の座る場所として、特別な気持ちを持って人々に愛されて祀られてきた木でした。その花が咲いたら神様が降りてきたと考えられていて、おまつりするためのお酒やお供え物をして皆で集まったので、それが宴会のルーツになりました。

お正月に門松を飾るのも、新年に神様が自宅へ来るときにそれを目印にして間違えないようにするためだったり、当時はそういった木や飾り物に神様が降りてくるという信仰があったようです。パワースポットと言われる全国各地の場所も、よく石やご神木と言われるものが祀ってあるのを見かけるのはそのためです。

桜の開花はちょうど人々の主食にもなるお米の田植えの時期なので、農家の人は開花状況で毎年の田植えをするタイミングを決めていたという説もあります。

そんなところからも、桜の木は多くの人々にとって色々な物事のはじまりや合図と考えられていて、神格化されるほど大切だったのです。長く手入れされたりして保存することに力を入れているのは、桜の存在がなくてはならない大きなものだったからです。

最近は、親しみがあってわいわい楽しめる桜のお花見の行事が当たり前になっていますが、昔は信仰の対象となる存在と言うのが今の時代との大きな違いです。

梅のお花見が関西で楽しまれている理由

関東でお花見と言えば桜が一般的でしょう。でも関西では梅のお花見も名所がたくさんあり、盛んです。それは東京を中心する関東よりも京都を中心とする関西の方が歴史が古いことが関係しています。

関西は関東と風習がいろいろ違います。その多くは、関西は古の日本からの風習がいまも残っているからです。

お花見もその1つと言えるでしょう。その昔、貴族の人たちが最初に楽しみ始めたのは梅の花でした。梅の花は桜に比べると、非常に香りが良くて春一番で咲く花でしたので、待ちわびていた春の到来を、貴族たちはいち早く観梅をしながら和歌をたしなみお花見をしたのです。自宅の庭にも梅の花を植えるのが人気だったようで、それもお花見が梅だった理由です。

貴族の楽しみが一般市民にも広がったのですが、桜は開花の時期がすごく短いので、命が短いとか散ってしまうという桜の儚さが、当時戦国時代で人々の生死が毎日繰り返される時代背景で、あまり縁起が良くないと考える人もいたようです。

一般市民は貴族たちと違って、桜の下で気軽にお酒を飲んだり仲間どうして話をしたり、お弁当を作って食べたりしてお花見をしたので、今の時代のスタイルと似ている物へと変化していきました。

雅な和風の文化が、時代と共に気軽に楽しめる物へと変わっていったのは、誰でも感じる春を気軽にみんなで満喫したい気持ちがあったからなのかもしれません。

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醍醐の花見が現代のお花見宴会の原型?

お花見が一般市民へと広がって、それがかなり盛大な宴会へと発展していったのが、豊臣秀吉の影響が大きいです。

歴史的に有名な「醍醐の花見」は、今のお花見でお酒を飲むだけでなく、お花見団子を食べたりイベントの様な催しをするようになった始まりでした。招待された人数も数千人と言う大規模なもので、宴会の内容も日ごとに能や歌会等、とにかく華やかだったと言われます。

金のお抹茶茶碗や茶室でも知られている豊臣秀吉の派手さぶりは、今の時代につながる宴会の盛り上げ方と共通する部分がかなりあります。当時は甘いものをお花見しながら食べると言う風習がなかったのですが、今でもよく食べる三色のお花見団子は、この時代に縁起担ぎと邪気を払う願いを込めて食べたものです。

この時代の影響から全国へ桜の木を植えて、イベントを各地で企画していこうとするところが増えました。

場所取りして広いスペースでお花見の宴会をするのが、まさにこの秀吉が行ったお花見にそっくりです。コスプレしたりカラオケしたりも、当時から行われている宴会の内容から影響を受けているのが分かります。

さいごに

桜のお花見は、ちょうど開花の時期が新生活を始める人が多いため、何かと宴会で盛り上がりを見せています。まだ知り合って間もない人同士が、宴会なら打ち解けて交流できるので、毎年大人気のイベントになっています。

元々宴会するルーツになったのは、桜の木が神聖なものと考えられていて、開花した時神様へのお供えをして皆であつまったのが始まりでした。それが時代の流れで最初は貴族の人たちの雅な楽しみだったお花見が、一般市民へも広がり現在の賑やかな宴会へとつながりました。

春を待っていた人々の喜びは、時代が流れても変わらずに楽しまれています。お花見は今でも人との交流を深めるためにも、その変わらない桜の美しさを皆で楽しんで心温まるイベントになっています。これからも、このお花見の文化を宴会と共に長く今後へと伝わっていくことを願っています。

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