パワハラが酷くて会社を辞めたい、という友達から相談を受けました。その子は、仕事の出来は問題ないようです。
しかし、その子にだけ、上司がひどいことを言そうなんですね。しかも、一人だけ長時間残業させられることも多いのだとか。
それでもずっと頑張っていたものの、もう限界なようです。
その子からの相談というのは、「退職理由、本当のことは言いづらいから、親の病気って嘘を言うつもりなんだけど大丈夫かな」というもの。
パワハラなど、人間関係が原因の場合は、本当の理由って会社には言いづらいですものね。私にも似たような経験があるので、その友達の気持ち、すごくよくわかります。
さて退職理由って会社には本当の理由を話したほうが良いのでしょうか。その友達には、こんなふうに話をしました…。
退職理由に親の病気って嘘をついたら心配なことは?
結論から言うと、「親の病気」という嘘をついても大丈夫です。もちろん、上司や同僚が親と面識があるなら注意は必要かもしれません。ばったり会えばバレる可能性がありますから。
でも、バレたとしても、退職日までが少し気まずくなる程度です。
嘘が気になるようなら、あらかじめ親に「退職理由を親の病気ということにした」と伝えておきましょう。そうしておけば、上司や同僚に会っても話をあわせてもらえます。
あとは、必要以上に、その話をしないことも大事ですね。
「親がどんな病気なのか」
「現在どういう状態なのか」
そういうことを興味本位で聞いてくる人がいても、話す必要はありません。細かいことは、曖昧に濁しておきましょう。
さて、上司に退職の意向を伝えた後は、会社に退職願や退職届を提出します。
この退職願や退職届は、退職の理由が何であっても「このたび、一身上の都合により、○年○月○日をもちまして退職いたします」という文面になります。
つまり、どんな理由で退職しようとも、書類上は「一身上の都合により」となるわけです。書類が受理されたら、嘘だとバレようとも予定の日付で退職できるはずです。
退職理由は本当のことを言わなくても大丈夫!
そもそも、会社に本当の退職理由を隠す人は少なくありません。特に、本当の退職理由が、次のような場合は本当の理由を伝えにくいものです。
- パワハラやセクハラなどのハラスメント
- 人間関係のトラブル
- 会社の体質などへの不満
「パワハラやセクハラで困ってるんです!」と伝えるのも、もちろん難しいことでも間違いでもないでしょう。
でも、それを伝えてしまうと、会社からヒアリングされることが考えられます。
さらには「ハラスメントは改善するから会社に残ってほしい」と言われてしまうかもしれません。でも、退職したいくらイヤになってしまったら、引き留められても困りますよね。
もちろん、本当のことをいったほうが会社のためになることもあります。でも、面倒に巻き込まれるのを避けようとする人は多いんです。
また、会社を辞めるときは、なるべく円満に退職をするのがベスト。
なぜなら、何かあったときに出戻れる可能性があるからです。また、いつか退職した会社が取引先になってしまう可能性だってあります。
そういった将来を考えたら、円満退職が一番なのは、言うまでもありませんよね。
さいごに
誰でも、転職の経験が少なければ「どんな理由を会社に伝えて退職するか」で悩むのも無理はありません。
ここでは「嘘の理由でも大丈夫」とは言いましたが、正直に言えるのであればその方が良いのは当たり前です。
なので「セクハラなど個人的に過ぎる」「会社の悪口」などの理由以外はある程度、本当の退職理由は、上司にだけでも伝えておいた方が無難です。
結局のところ、会社は社員の意思を強制することはできません。退職の意思を伝えたときはいろいろ聞かれたり、残留するよう説得されたりします。
でも辞めると決めてしまったら…心が離れてしまったら、どうしようもないのです。
相談してきた友達は「親の病気を看病するので…」と会社に伝えたようです。退職予定日も無事に決まり、現在は引き継ぎで忙しそう。
上司や同僚と親には面識がないとのことで、このまま無事に退職できそうです。
退職したいときは、理由をうまく伝えて円満に会社を退職しましょうね!